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週刊少年フェニックス[不定期]

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石ノ森章太郎の物語(短編漫画/石ノ森章太郎生誕80周年記念)

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石ノ森章太郎の物語(短編漫画/石ノ森章太郎生誕80周年記念)



仮面ライダー、サイボーグ009、ゴレンジャー、日本経済入門、佐武と市捕物控、
さるとびエッちゃん、キカイダー、イナズマン、ロボコン、マンガ家入門、HOTEL、ジュン…
とまあ上げ出したらキリが無いくらいに名作を作り上げてる御方であり、
手塚治虫と藤子不二雄(A・F)と並ぶ日本を代表する萬画家石ノ森章太郎先生
その自伝を描いた15作を纏めた短編集を千円+税込で購入、早速紹介&感想!!!



①青いマン華鏡
先生は列車で仙台に向かっていた、いつの間にやら隣の席に小さな少年が万華鏡を覗いていた、
その万華鏡を拝借し、覗いてみると色んな情景が見えてくる…
再度覗いて見れば、それは少年の成長と目標、姉さんとの別れ、先生本人の記憶であった…

構成はロマンチックであれど、最後はその万華鏡を壊されて、寂しくサイン会へと向かう、
先生の後姿に哀愁を感じずにいられないそんな作品、てか姉さん美人やなあw



②トキワ荘物語
一人の男がアパートの一室に入るとSLがっ!?
手塚さんにテラさん、学生時代に上京し、藤子先生達と砂漠の中で悪戦苦闘の日々、
しかし、一人また一人、トキワ荘から去っていき、最後は自分も…

サイレント漫画、ジュンと比べるとマイルドな作品だけど一抹の寂しさが…



③ぼくの部屋にはベートーベンのデス・マスクがあった
学生時代、音楽に憧れ、ベートーベンを尊敬し、音楽家を目指していた石ノ森氏、
しかし姉さんにレコードで音楽を聴く楽しさを知り、上京し赤塚不二夫先生と同居して、
漫画を描きながら音楽を聴く、そんな粗食世代の極貧生活の思い出を語る…

トキワ荘の一室にデスマスクを飾る大先生()
赤塚さんの女癖の悪さと石ノ森氏の浪費癖の酷さをギャグっぽく暴露w
でも音楽を聴きながら作業するのって素敵だと思う、短編の中で個人的に好きな作品です!



④トキワ荘のチャルメラ
屋台のラーメンを新漫画党の面々が啜った後に、マンガ論を語る、そんな日々、
同室でイシヅカとアカモリはマンガの芸術性の是非を語っては思い通りにならない、
そこに舞い込んできたのがインスタントラーメンと週刊漫画連載であった!?

インスタントでも工夫次第で美味しくなれる、マンガも味付次第で芸術になれるという持論
そして最後はアカモリ氏の人生はギャグだ、人生はマンガでいいの裸踊りで幕を閉じるw
チャルメラとインスタントラーメン、そしてマンガ論というトリプルコンボが炸裂!
コレを見たあと、無性にチキンラーメン食いたくなったので食った、凄く美味しかった(爆)



⑤ドボン
普通に賭博…時効だと思うので糾弾しません、
みんなやってるとか…一番駄目な言い訳してて草

⑥少画名物まんが寄席
落語式のドタバタギャグ、初期作品なので線が太くて粗いのは御愛嬌…
おあとがよろしいようで(ポカリ



⑦時ヲすべる 第1話/トキワ荘1961
ベットで幽体離脱本を読んで寝ている青年がトキワ荘時代にタイムスリップ!
アシスタントに憑依し、石ノ森・赤塚・藤子AFに未来の予言を告げては奇妙に思われていたが…

最後赤塚にギャグ漫画家として大成する事を告げ、聞いた本人が涙を流すシーンはグッとくる…
少女漫画に合わずジレンマを抱えていて、同居していた石ノ森だからこそ描けるエピソード
ソレと竜神沼の点描とか手間暇掛け過ぎだと思う(アシとして手伝う赤塚先生の力量半端ない)



⑧時ヲすべる 第2話/スタジオゼロ1963
とある社内にて豪雨の中に落雷が…
ソレをキッカケにスタジオゼロにタイムスリップ憑依する若者w
石ノ森章太郎、赤塚不二夫、藤子F不二雄、藤子不二雄Ⓐ、つのだじろう、鈴木伸一、
60年代中頃にやっていた伝説のアニメ制作会社!
漫画「レインボー戦隊ロビン」の共同制作途中に、
手塚治虫が急遽「鉄腕アトム/ミドロが沼の怪人」のアニメ下請の依頼がっ!?
スタジオゼロは八百屋の倉庫を使ったドロボロな場所で、アニメ制作経験のない漫画家達…
果たして結果は…?

ハイ、アメリカでフィルムが発見されるまで、
封印状態だったミドロが沼、ネット検索すればわかりますが…
まあ個性が強すぎて手塚アトムとは似ても似つかない代物にw 
ここら辺は手塚漫画「チェイサー」でネタにされてましたが…
最終的にスタジオゼロは利益ゼロ借金ゼロの状態で解散、
武士の商法がまるでお伽話のような終わり方…やっぱ手塚とディズニーは伝説級に凄いw



⑨ゴルフ友遊録 どっこいショット
前編はトキワ荘メンバーの発想で始める事になったゴルフ、
しかし最終的にモノにしたのはⒶ先生! そりゃプロゴルファー猿を描けるはずだ…
後編はさいとうたかを先生!?しかしゴルゴ13とはいかずゴルフは下手っぴ、
しかも皮膚が剥がれやすい特殊体質持ち(ヒエッ あとスケベ親父(69)

⑩小川のメダカ
子供達に自然の尊さと平和の有難さを説くも馬の耳に念仏、
自分の描くバトル漫画に矛盾を感じつつ、
故郷の自然を見せようとしたが開発の為に小川のメダカが消失…
TVで仮面ライダーを見る子供達、
その後の洋画劇場のSF映画「イルカの日」を見て涙する子供達、
その時代と共に情緒は変化する事を実感する著者であった…



⑪風のように… 背を走り過ぎた虫
手塚治虫の死去、仲間達の邂逅、マスコミ官僚との合流、編集者との打合せ、
回想・手塚治虫との対談、そして実験的手法を追及した孤高の名作ジュン、しかし…

ハイ、伝説のジュン打ち切り事件の真相と漫画に対しての持論を話す石ノ森…
萬画に対しての熱き想いが伝わってくる、
そして巨匠の死による喪失感と、やるせない構成になってます…
てか48巻ぐらい出すつもりだったんだなあw<マンガ日本〇〇シリーズ



⑫MYフレンド
おませな女子ポコが、石ノ森先生の家に遊びに行き、
ソコで自分の描いた少女漫画を見て貰う、最後はポコの家に先生が遊びに行くものの、
ポコの姉にフラれて不機嫌に帰っていくw ポコはそれをネタに漫画を描くのであった…

マンガ家入門とほぼ同時期に作られた一作、
ポコの描いた失恋がまんま先生に不幸を齎すのは面白い、
てか黎明期で、少女漫画の土俵の狭さを問題視していたのは驚いた、
まあ逆に少年漫画はバトルかスポーツぐらいしか基本流行らないですが…w
ちなみに定規を裏面にして線を引く基礎講座は「サルでも描けるマンガ教室」でも登場してる(爆)



⑬鋏+⑭会談噺チャーイ+⑮吸血
ホラー三部作、作者自身を登場させてはいるが多分フィクションである(震え声)
鋏はトキワ荘での痴話、チャーイは喫茶店での一目惚れ、
吸血では街中での襲撃事件と趣きが変わってて面白い…
モヤっと感はあるものの、死人とグロ描写が沢山でる安易な話でもないので、
初心者向けホラーとしてはお勧めv
ただ、作者本人が美女と関わる姿を見ると妙な恥ずかしさがあるのは、
個人的に俺だけでいいと思います(赤面)


最後は何かテキトーな感じになってしまったのは申し訳ない…
本作の短編はそれなりに楽しめる作品になってますので、
特に「ミドロが沼」や「ジュン打ち切り」、赤塚氏との同居生活と気になる話が目白押し!!!
正直2000円ぐらいかかるかな?と思っていたが半額だったので、
購入しても損は無いと思います!
トキワ荘回想ではテラさんが登場してて感激、同時に森安氏は…部分的に登場してますw 
この対比は「まんが道」と変わらずだなぁ…
まだⒶ先生は御存命だけど…この先、日本はどういう方向に進んでいくのか…
気になるところですね。。ノシ
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飛騨野良輝
性別:
非公開

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